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関電、年内4基稼働現実味 同時事故の収束課題

  • 2017年5月25日
  • 07:45
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 福井県おおい町の関西電力大飯原発3、4号機の安全対策が24日、新規制基準に適合していると認められたことで、関電がもくろむ年内の4基稼働が現実味を帯びてきた。ただ、同時発災のリスク対応の課題は残っている。大規模災害で4基が同時に発災した場合、関電は各発電所で収束できなければ外部の支援を検討する方針だが、美浜原子力緊急事態支援センターは要請があっても4基同時の支援はできないとする。大飯原発から30キロ圏内の府県でつくる広域避難計画も未策定のままだ。

 今年3月の大阪高裁の再稼働を認める決定を受け、高浜4号機(高浜町)は17日に原子炉起動した。高浜3号機(同町)も7月上旬の営業運転を見込んでいる。

 大飯、高浜両原発の直線距離は約14キロで、若狭湾などで大規模災害が起きれば同時発災のリスクがある。関電は「各発電所がそれぞれ収束に当たる。福島第1原発事故を受け、緊急時対応の充実を図ってきた」と自信を見せる。

 事故への初動は高浜、大飯の各原発とも常駐する70人が対応。各発電所長が全権を持ち、所員へ指示を出す。ただ発電所ごとに事故を想定した訓練は行っているが、担当者は「同時発災を想定した訓練はしていない」と述べる。

 発電所だけで収束できない場合、関電は美浜原子力緊急事態支援センターへの外部支援の要請を想定している。

 昨年12月に運用を始めた美浜原子力緊急事態支援センターは災害時、要請があれば資機材や要員を現場に派遣し収束に当たる。ただ、所員21人のうち出動要員は18人で、遠隔操作できるロボット、重機は計13台と限られている。

 4基が同じレベルで最悪の状況に進む可能性は否定できない。同センターの担当者は「大飯、高浜のように立地場所が違う複数の原発を支援するには、人員や資機材が足りない。優先順位をつけて投入していくしかない」と苦しい胸中を明かす。

 一方、住民の避難はどうなるのか。高浜原発の事故を想定し、県外避難を含めた広域計画は策定済みだが、大飯原発はできていない。現在、福井県と京都府、滋賀県で構成する「地域原子力防災協議会」で議論を進めているが、策定時期は未定という。

 高浜、大飯両原発からおおむね5キロ圏内に住む住民は計約9千人に上る。県危機対策・防災課は「県の避難計画に基づき、2町住民は敦賀市への避難を優先して考える。2カ所で同時に事が進んでも対応できる」と強調する。

 関電担当者は「事故は起きないのではなく、起こさせない」と話す。規制委も新規制基準に基づく安全対策に“お墨付き”を与えたが、不安払しょくへの道のりは遠い。


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