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使用済み核燃料の課題先送り 不信消えぬ原子力政策

  • 2017年4月25日
  • 09:50
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 佐賀県の山口祥義知事が九州電力玄海原発3、4号機の再稼働に同意した。政府が「世界一厳しい水準」と主張する新規制基準が施行されてから、地元手続きが完了したのは4例目。原発の一定活用を位置付けた政府方針の具現化が進むが、発電で生じる使用済み核燃料の行き場の解決など重要な課題は先送りが目立つ。原子力政策への不信はなくなりそうにない。

 ▽プール容量余裕なく

 「原子力政策は国が責任を果たすべきだ」。山口知事は22日、県庁を訪れた世耕弘成経済産業相に強調した。再稼働への地元の強い懸念を伝え、使用済み燃料の問題などが原発への不安を増幅させていると指摘した。

 東京電力福島第1原発事故を契機に安全規制は強化されたが、原子力政策のさまざまなほころびに政府の腰は定まらない。玄海原発の使用済み燃料の貯蔵プールの容量は約1130トンだが、既に約8割の900トンが埋まる。満杯になれば原発は稼働できない。

 政府は使用済み燃料を青森県六ケ所村の工場に運んで再処理する考えだが、トラブルが相次いで操業の開始は見通せない。地元では原発での保管が長期化し、いずれ現地処分を強いられるとの疑念が募る。

 使用済み燃料の再処理後に残る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場問題も停滞したままだ。国は地層処分できる可能性がある地域を地図にし、昨年中に提示する方針だった。しかし自治体や世論の反発を恐れ、延期を続けている。

 ▽見直しに消極姿勢

 政府は電源構成に占める原発の割合を2030年に20〜22%とする方針で、30基程度の稼働が必要とされる。現在稼働しているのは九電川内原発1、2号機(鹿児島県)と、四国電力伊方原発3号機(愛媛県)だけで、玄海3、4号が動いても、実現にはほど遠い。

 経産省幹部は「目標達成には沸騰水型軽水炉の再稼働が必要だ」と強調する。しかし、規制委の審査に合格したのはいずれも加圧水型軽水炉で、福島第1原発と同じ沸騰水型は審査が遅れている上、地元同意を得ることは簡単ではない。電力業界からも「加圧水型ばかり再稼働が進むと、沸騰水型が安全でないとのイメージが広がる」との声が漏れる。


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