福井と沖縄、原発と基地のニュースサイト

福井県知事の原発スタンス 「国の責任」こだわり、県に主体性望む声も

  • 2017年4月11日
  • 09:46
  • Twitterでシェア0
  • Facebookでシェア0
  • Google+でシェア0
  • 0
もんじゅの対応を巡り、文科省の田中局長(左)に不快感を示す西川一誠福井県知事(右)=2月、福井県庁
もんじゅの対応を巡り、文科省の田中局長(左)に不快感を示す西川一誠福井県知事(右)=2月、福井県庁

 西川一誠福井県知事のいつになく強い口調が響いた。「もんじゅは地元の議論を踏まえてやるべきだ」。日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)の廃炉を巡り、今年2月、文部科学省の田中正朗研究開発局長を県庁に呼び抗議した。

 原子力規制委員会が原子力機構に廃炉計画策定前でも可能な限り準備に取りかかるよう求めたことへの怒りだ。もんじゅ廃炉問題の所管省庁である文科省に対し「前面に出て、しっかり仕切るべきだ」と言い放った。

 「知事には福井県が40年以上、国策に協力してきた自負がある。福井県民に対して、国にメッセージを出させようとする姿勢は一貫している」と県職員OBの一人は解説する。

 西川知事は3期目の時、東京電力福島第1原発事故直後に、関西電力大飯原発3、4号機の再稼働に同意した。国の覚悟を表明した当時の野田佳彦首相の会見は、原発の意義や再稼働の必要性を国民に向かって直接訴えるよう求めてきた西川知事の要請に応えたものだった。

 西川知事は4期目に入ってからも、関西電力高浜原発3、4号機の再稼働に関し国に対して、立地地域の経済・雇用対策や、使用済み燃料の中間貯蔵施設の県外立地に関する国の関与など5条件を提示。重要局面では必ず、国の責任を明確にさせるなど言質を得てきた。

 県関係者の一人は「知事は県民の世論も見ながら、一つ一つの課題に臨んでいる」と話す。ただ「国が県の要求に一つ答えると、ハードルを一つ上げる」。ゴールがどんどん遠ざかっていくように映る。

 大津地裁の仮処分決定で停止していた高浜3、4号機は3月の大阪高裁の仮処分取り消しの決定を受け、近く再び動きだす予定だ。関電は原子力規制委の審査に事実上合格している大飯3、4号機を含め、年内4基の稼働を視野に入れる。

 昨年夏に高浜3、4号機の過酷事故を想定した初めての県外避難を含む原子力防災訓練は行ったが、大飯を加えた4基の同時発災までは想定していない。

 避難計画に加え、再稼働が進めば、使用済み燃料も増える。県外での中間貯蔵施設建設の道筋は、依然不透明なままだ。西川知事が言うように「課題は山積」している。大飯郡選出の田中宏典県議は「県は国の責任を追及するだけでは駄目。立地としての責任、市町への責任がある」と県の主体性を求める。

 嶺南の市町担当者は「市町としては有事の際、住民にどう避難してもらうかが最大の課題」とした上で、「県には市町レベルで行き届かない部分がないよう、連携を密にして指導してほしい」と、積極的な関与に期待を込めた。



 ■高速増殖原型炉もんじゅ 政府は昨年12月、原子力関係閣僚会議を開き、廃炉を正式に決定した。政府は廃炉に30年、最低でも3750億円かかると試算。2022年までに使用済み核燃料を取り出し、47年に解体を終える工程を示している。日本原子力研究開発機構は4月をめどに、廃炉に向けた基本的な計画を策定し、その後、原子力規制委員会に廃止措置計画を申請する方針。


基地 from 沖縄 カテゴリーニュース

原発 from 福井 カテゴリーニュース

原発 from 福井 カテゴリーニュース

基地 from 沖縄 カテゴリーニュース