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高浜3、4号 再稼働へ 大阪高裁、差し止め仮処分取り消し

  • 2017年3月29日
  • 08:45
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関西電力高浜原発3、4号機の運転差し止め仮処分を取り消す抗告審決定が出た直後、「不当決定」などと書かれた垂れ幕を掲げる滋賀県住民ら=28日午後3時7分、大阪高裁前
関西電力高浜原発3、4号機の運転差し止め仮処分を取り消す抗告審決定が出た直後、「不当決定」などと書かれた垂れ幕を掲げる滋賀県住民ら=28日午後3時7分、大阪高裁前

 関西電力高浜原発3、4号機の運転を差し止めた昨年3月の大津地裁の仮処分決定を不服とし、関電が申し立てた抗告審で、大阪高裁(山下郁夫裁判長)は28日、仮処分を取り消す決定をした。全国で初めて稼働中の原発を止めた大津地裁決定は約1年で覆り、法的に運転できない状態だった2基の再稼働が可能になった。

 大阪高裁の決定後、会見した関電の岩根茂樹社長は「地元の理解を得ながら、再稼働に向け安全最優先で準備を進める」と述べた。高浜原発構内の大型クレーン倒壊事故を踏まえた安全総点検を県に報告後、早期に手続きを進めるとみられる。

 山下裁判長は決定理由で、東京電力福島第1原発事故後に策定された原発の新規制基準について「事故の調査結果から得られた教訓を踏まえ、最新の科学的・技術的知見に基づいており、不合理とはいえない」と判断。関電が設定した基準地震動(耐震設計の目安となる地震の揺れ)は過小とは言えず、耐震補強工事や津波対策なども適切に行われており、新規制基準によって「炉心の著しい損傷を防ぐ確実性は高度なものになっている」と結論付けた。

 抗告審では大津地裁決定後に発生した熊本地震も争点となり、住民側が新たに「大きな揺れが連続して2度襲う事態を想定するべきだ」と主張。決定は「高浜原発で基準地震動規模の揺れが連続するとはほぼ考えられず、起きたとしても安全性は確保されている」と退けた。

 住民側は今後、憲法違反や憲法解釈の誤りなどを理由にした「特別抗告」か、重要な判例違反などを理由にした「許可抗告」を最高裁に申し立て判断を仰ぐことができるが、退けられた場合に全国の原発訴訟へ与える影響も考慮して慎重に対応を検討する。抗告しない場合は本訴で争うとしている。

 仮処分は、2015年1月に高浜原発から約70キロまでの滋賀県住民29人が大津地裁に申し立てた。同地裁は昨年3月9日に運転差し止めを命じる決定を出した。関電は翌10日に営業運転中だった3号機を停止。福井県内で稼働する原発はゼロとなった。

 同地裁の決定に対し、関電は異議を申し立てたが退けられ、「科学的、専門的知見を踏まえた客観的な判断が行われていない」として仮処分決定を取り消すよう大阪高裁に保全抗告を申し立てていた。

大阪高裁の決定骨子

 一、関西電力高浜原発3、4号機の運転を差し止めた大津地裁の決定を取り消す

 一、新規制基準は東京電力福島第1原発事故の教訓を踏まえた最新の科学的、技術的知見に基づき、合理性がある

 一、高浜原発で新たに設定された基準地震動は過小ではなく、耐震補強工事や津波対策も適切

 一、各種の規制により、事故時に著しい炉心損傷を防ぐ確実性は高い


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