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判断基準、地裁と明暗 高浜3、4号機再稼働へ

  • 2017年3月29日
  • 08:47
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高浜原発仮処分・抗告審の主な争点
高浜原発仮処分・抗告審の主な争点

 大阪高裁が関西電力高浜原発3、4号機の運転差し止め仮処分を取り消したことにより、2基は再び法的に再稼働が可能になった。山下郁夫裁判長は「まず関電は、高浜原発が原子力規制委員会の定めた安全性の基準(新規制基準)に適合することを立証すべき」と定めた。言い換えれば、規制基準に合格すれば安全性が認められる−という構図になったといえ、今後の司法判断に大きな影響を与える可能性もある。

 決定が覆った大きな要因は、規制基準そのものに対する評価。「公共の安心、安全の基礎と考えるのはためらわざるを得ない」とした大津地裁に対し、高裁は「福島事故の原因究明や教訓を踏まえており、不合理なものとはいえない」と結論付けた。

 「福島事故の調査が進んでいない」などとし、運転を認めなかった2015年4月の福井地裁仮処分決定の内容とも大きな溝があり、原告の住民側にとって“高裁の壁”はやはり高かったといえるだろう。

 福島事故以前は、国の審査に合格していれば安全性が認められるとする判決がほとんどで、危険性の立証責任は住民側が負うとされた。こうした流れに対し、大津地裁が関電に対し、具体的かつ明確に安全性の立証責任を求めた点で、原発訴訟は大きな転換点を迎えた。

 しかし、大阪高裁の決定では、まずは関電側が規制基準に適合することを立証すべきと指摘してはいるが、基準への適合性に関する関電側の主張をほぼ全面的に認めた上で、最終的に安全性の欠如や規制基準の不合理さなどの立証責任は住民側にあると言及した。

 原発の危険性に関して住民側に立証責任を求める姿勢は、福島の事故以前に戻ったといえる。原告団も認める「権威ある」大阪高裁の決定だけに、脱原発を目指す住民側にとってダメージは大きい。逆に電力業界は再稼働に向けて今後勢いづくとみられる。


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