
福島県郡山市で講演し、脱原発を訴える小泉元首相=2日午後
小泉純一郎元首相は2日、東京電力福島第1原発事故から6年を迎えるのを前に福島県郡山市で講演し、脱原発を重ねて訴えた。「原発ゼロでも日本は発展できる。自然エネルギー奨励策に転換すべきだ」と語った。
講演後の記者会見では、安倍晋三首相への働き掛けを強めないのかと問われたのに対し「言っているけど、もう聞かないね。人間もいろいろだし、総理もいろいろだから。変わらないでしょ」と答えた。
小泉氏は講演で、賠償や除染の費用が膨れあがっていると指摘した上で「原発は金食い虫だ」と批判。全原発が稼働しなかった期間中、電力不足による停電はなかったとして「原発ゼロでも困らない。事実が証明している」と主張した。
また「原発ゼロの運動は野党の専売特許ではない」と述べ、自民党などに原発推進の立場を改めるよう求めた。