福井と沖縄、原発と基地のニュースサイト

原発周辺企業、電気代割引見直し 交付金、福井県内は2割減

  • 2015年8月19日
  • 11:39
  • Twitterでシェア0
  • Facebookでシェア0
  • Google+でシェア
  • 0

 原発立地や周辺地域に新規に進出したり、工場などを増設したりした企業の電気料金を8年間割り引く電源3法交付金の補助制度について国は本年度、算定単価切り下げなどの見直しを行った。電気料金引き上げや東京電力福島第1原発事故の対策費により、財源となる国の特別会計が逼迫(ひっぱく)しているのが理由。福井県内の交付額は前年度に比べ約2割減額される見通しで、交付を受けている約130社に影響が出ている。

 この補助金は「原子力発電施設等周辺地域企業立地支援事業(F補助金)」と呼ばれる電源3法交付金の一つ。県内の原発立地4市町と、越前市や小浜市など周辺6市町に新増設した企業が雇用数など一定の要件を満たせば、年間の電気料金のおおむね半額分が8年間にわたり交付される。

 しかし福島の事故後、原発の停止が続き代替の火力発電の燃料費がかさんだことで、産業用の電気料金の平均単価は2010年度から14年度にかけて約38%上昇。全国のF補助金の対象企業の電気料金も上がったため申請額が増え、予算枠が12年度から3年連続で不足する事態に陥った。

 さらに国のエネルギー対策特別会計は、F補助金を含む原発立地対策向けの年間予算約1600億円のうち、福島事故の除染作業に伴って出る廃棄物や汚染土壌を保管する中間貯蔵施設の建設費に350億円を充てており、資源エネルギー庁電力基盤整備課によると「全体として特別会計が逼迫している状況」という。

 F補助金の算定単価引き下げや単価区分の細分化などの見直しによって、月額の電気料金が1キロワット当たり2500円の企業の場合、補助単価は従来の1500円から1040円に減額される。新規の申請対象の業種も絞り、製造業と自治体が積極的に誘致した企業に限定した。

 県によると、県内では14年度上期に139社、下期に136社が申請しており、同年度の交付総額は11億5千万円。制度見直しで本年度は9億円程度に減る試算だ。ただ、単価区分の細分化が大きな変更点で、改正前とほぼ同額に近い補助を受けられる企業もあるとしている。

 F補助金の交付を受ける嶺南のある植物工場は、経費に占める電気料金の割合が高く、担当者は「交付が2割近く削減される見通しとなったことは、大きなダメージ」と肩を落とす。電気料金の引き上げも相まって経費増大をカバーできず、商品を値上げせざるを得なかったという。

 近年、新増設した製造業の担当者は「F補助金は魅力的で、8年間分の相当額を当てにしていた。減額の事情は分かるが、年間で数百万円減るので痛い」と打ち明ける。

 県は「低迷する立地地域の経済・雇用の安定のためには、電気料金の割引制度などで企業誘致を進めることが必要」とし、国に必要な予算を確保するよう要望している。


基地 from 沖縄 カテゴリーニュース

原発 from 福井 カテゴリーニュース

原発 from 福井 カテゴリーニュース

基地 from 沖縄 カテゴリーニュース