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原子力機構職員が心境吐露 もんじゅ廃炉、自分の中で未消化

  • 2016年12月22日
  • 11:30
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「本当に廃炉にするのかと、まだ自分の中で消化できていない」と話す原子力機構職員の澤崎浩昌さん=福井県敦賀市内
「本当に廃炉にするのかと、まだ自分の中で消化できていない」と話す原子力機構職員の澤崎浩昌さん=福井県敦賀市内

 政府の高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)の廃炉決定に対し、福井県出身の日本原子力研究開発機構の30代職員が福井新聞の取材に応じ、率直な思いを語った。「本当に廃炉にするのかと、まだ自分の中で消化できていない。応援してくれる家族や市民、育ててくれた先輩らに対し、運転して報いるという道を断たれてしまうのが本当に残念」と吐露した。

 もんじゅ運営計画研究開発センター計画管理課長代理の澤崎浩昌さん(39)は南越前町生まれ。福井大大学院工学研究科を修了し、2002年に前身の核燃料サイクル開発機構に入社し、運転を担うプラント第一課に配属となって10年の運転再開にも携わった。現在はもんじゅの新規制基準対応などを担当する。

 「高校時代、ナトリウム漏れ事故でもんじゅを知った」という澤?さんは、事故を契機にもんじゅに興味を持った。「敦賀で核燃料サイクルの巨大なプロジェクトをやっていることに驚いた。自分の一生を懸けるにふさわしい仕事だ」と感じた。

 入社後、10年の運転再開時には計器類の監視を担当し、もんじゅが動きだすところを経験した。「さあ、これからどんどんやっていくぞ」と思った直後に炉内中継装置の落下トラブルで再び運転凍結。その後、機器の大量点検漏れなど不祥事が続き、結局再開できないまま廃炉が決まった。

 政府が廃炉判断した要因は「保守管理の不備などで再開までに時間が掛かり、もんじゅが進まないことで核燃料サイクル全体が止まってしまうのは良くないと判断したのだろう」と受け止める。「保全計画をつくるにも高速炉は手本がないし、自分らで試行錯誤を重ねなければならなかった。他産業に比べ長い時間が掛かることが、国民感覚に合わなかった」と唇をかむ。

 廃炉となることに「今までやってきたことが何だったのかと、全く思わないと言ったらうそ」と受け入れられない気持ちは残る。しかし30年程度かかる解体作業は「今まで使ってきた私たちが、県民の生活に影響が出ないよう安全に進めるのは当然の責任」と強調した。「次の高速炉へ橋渡しをするのが原型炉の使命。廃炉作業をきっちり行い、次代を担う人材に経験を引き継ぎたい」と思っている。


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