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もんじゅ地元、置き去りと不信感 一方、「仕方ない」の声も

  • 2016年12月20日
  • 08:15
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もんじゅ(後方)について思いを語る福井県敦賀市白木区の坂本区長。地元関係者からは国の進め方に憤りの声が上がった=19日、敦賀市の白木海岸
もんじゅ(後方)について思いを語る福井県敦賀市白木区の坂本区長。地元関係者からは国の進め方に憤りの声が上がった=19日、敦賀市の白木海岸

 政府が19日、高速増殖炉もんじゅ(福井県敦賀市)の廃炉方針を福井県に伝えたことに、お膝元の白木区住民や市内の経済関係者からは「長年協力してきた歴史や信頼関係を無視された」と、国の一方的な進め方に不信感をあらわにした。地元経済はもんじゅに深く関わる部分もあるだけに影響は不可避だ。ただ市民の中には巨額の国費を投じても成果を出せず廃炉となることに「仕方がない」と受け止める意見も聞かれた。

 白木区の坂本勉区長(61)は「誘致時は国から『お願いします』と来たのに、廃炉を決めるときは地元に何の説明もないまま。『夢の原子炉』という国家プロジェクトだからこそ区民は信頼し長年、国への貢献に誇りを感じてきた。途中で終わるのは、一緒に夢見た者として割り切れない」と語気を強める。

 敦賀半島先端の小さな集落は、もんじゅ誘致でトンネルや道路が整備され、現在は15軒のうち約半数がもんじゅや協力会社に勤務するなど、共存して発展してきた。

 政府が9月に廃炉を含め抜本的な見直しを決めた直後、坂本区長は区民を集め「もんじゅに頼ってばかりだと衰退していくだけだ。ピンチをチャンスと捉え、区の発展になることを皆で考えていこう」と呼び掛けた。廃炉方針を受け「国を信頼しても、ろくなことがない。自分たちで未来を開拓しなければならない」と感じている。

 地元経済界も国への憤りの声が相次ぐ。敦賀商工会議所の有馬義一会頭は「30年、国の核燃料サイクルに協力してきた立地地域として誠に遺憾。もんじゅは地域の雇用や経済に多大な貢献をしてきたが、長期的に見て今後の影響が大変懸念される」とコメント。国は立地地域に対し具体的な今後の方策をしっかりと説明する必要があるとし「このままでは到底納得できない」と強調した。

 機械工具と資材販売のキコー綜合(本社敦賀市)の小森英宗会長(68)は「もんじゅはずっと動いておらず、廃炉は仕方がない」としながらも、市内は半世紀にわたり原子力産業が軸を担ってきたため「3・11以降は嶺南での売り上げが激減している。(もんじゅ廃炉の代わりに)研究炉建設というが、それだけでは駄目だ。原発の再稼働や増設が必要」と話した。

 一般市民は複雑な心境だ。 同市の主婦、横澤昭子さん(80)は「トラブルや費用の問題があったので廃炉になるのは仕方がない。でも地元経済の活性化の点では重要だった。もう少し頑張ってもらって成果を出してほしかった気持ちもある」と話した。一方、同市の北静江さん(63)は「安全面のトラブルが多く、不安要素があまりに多かった」と述べ、廃炉の道筋ができたことに安堵(あんど)感を示した。


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