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電力OBら原発事故時の避難支援 全国初の組織、17日発足

  • 2016年12月6日
  • 09:35
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原発勤務経験のある電力会社や協力会社OBでつくる原子力緊急時援助隊の設立に向け、準備を進める肥田さん(右)と岩崎さん=福井県敦賀市内
原発勤務経験のある電力会社や協力会社OBでつくる原子力緊急時援助隊の設立に向け、準備を進める肥田さん(右)と岩崎さん=福井県敦賀市内

 原発事故時の住民避難を支援しようと、福井県内の原発で勤務した経験がある嶺南在住の電力会社OBらが17日、ボランティアの緊急時援助隊を発足させる。原発勤務OBで構成する原子力防災組織は全国初という。事故時は地域に住む隊員が専門性を生かして避難対応を支援し、平時は要支援者の把握などを行う。NPO法人取得を目指しており、今後、市町などと協定を結んで事故時の役割を明確にしていきたい考え。

 元関西電力原子力事業本部副事業本部長の肥田善雄さん(66)=敦賀市、元同本部危機管理グループマネジャーの岩崎良人さん(61)=小浜市=が中心となり、構想を練ってきた。東京電力福島第1原発事故で、多数の高齢の病院患者らの救助が遅れたり、過酷な移動で亡くなったりしたことから「事故時に行政が行き届かない部分で、地域住民の役に立ちたい」と発起した。

 組織は「地域住民のための原子力緊急時援助隊(NEATR=ニーター)」と銘打ち、隊員は県内原発から30キロ圏内に住み、原発勤務経験のある電力会社や協力会社OBの75歳以下が条件。

 事故時に、要支援者が福祉車両で避難する際に地域の事情に詳しい隊員が道案内したり、30キロ圏住民の避難時の放射能汚染検査で線量計測定を補助したりする。住民の避難情報を収集し、事故対応拠点のオフサイトセンターに伝えることも考えている。

 平時は、原子力防災訓練への参加や住民向け研修の開催、要支援者の把握・見守りが活動の柱になる。

 肥田さんらは6月から隊員を募集し、現時点で嶺南在住者や滋賀、京都両府県を含め関電、日本原電、協力会社のOBら65人が集まった。60代後半が中心で、200人程度が目標という。

 また、75歳以上や30キロ圏外のOBを支援隊員として集め、既に62人が登録した。住民が県外避難した際に、関西圏の避難先施設で支援活動をしてもらう。

 援助隊の運営管理を担うNPO法人「ワネッツ」の創設に向け、今月中に認証申請を行う。市町や電力事業者の事故時の対策、防災計画に援助隊の活動を位置付けてもらえるよう協議を進め、協定締結を目指す。

 肥田さんと岩崎さんは「発電所で働いていたOBたちは住んでいる地域に貢献したいとの思いが強く、万一の事故時に機動的に活動できるようにしたい。住民が各地区で事故時の対応などを事前に決めたり、訓練したりする際は援助隊を活用してもらいたい」と話している。

 発足式は17日、美浜町保健福祉センターはあとぴあであり、記念講演会などもある。


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