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核燃料再処理体制見直しとは? 電力会社の撤退防ぐ

  • 2015年9月6日
  • 10:11
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使用済み核燃料再処理事業の費用負担の仕組み
使用済み核燃料再処理事業の費用負担の仕組み

 経済産業省が核燃料サイクル政策を続けるため、要である使用済み核燃料再処理の事業体制を見直す方針です。

 Q 核燃料サイクルとは何ですか。

 A 原発で使った核燃料からプルトニウムとウランを取り出す「再処理」をして、再び燃料として使うことを目指す国のエネルギー政策です。

 Q 再処理はどこが行うのですか。

 A 原発を持つ電力9社や日本原子力発電などが出資する日本原燃(青森県六ケ所村)です。ただ肝心の再処理工場が完成していません。当初計画では約20年前に完成しているはずでしたが、トラブルなどで22回も完成時期を延期しています。

 Q 事業体制をどう変えるのですか。

 A 経産省案では、電力会社が新たに再処理の実施主体になる認可法人を設立し、原燃は株式会社のまま、その認可法人から事業委託を受けます。認可法人には事業計画や人事などで国が強い監督権限を持ちます。

 Q 目的は。

 A 来年4月に電力小売りが完全自由化されます。大手電力の地域独占が崩れ、激しい料金競争が始まります。経営悪化を恐れた大手電力が負担の大きい再処理から手を引くとサイクル政策は維持できません。このため大手電力が原発を続ける限り、サイクルから撤退できない仕組みにするのが狙いです。

 Q 具体的にはどうするのですか。

 A 電力会社が原発での発電と引き換えに、全ての使用済み燃料の再処理費用を認可法人に支払うことを法的に義務付けます。現在は再処理が始まるのに備え電力会社側で費用を積み立てていますが、これだと電力会社が破綻した場合、債務整理の中で別の費用に充てられ再処理費用が不足する恐れがあるのです。

 Q 本当に政府の思惑通りにいくのですか。

 A 再処理工場の建設費は当初計画の約3倍の約2・2兆円に膨らんでいます。今後も膨らみかねない事業費をどう負担するかは不透明で、それを電力業界だけで負担しきれるかも見えていません。このため国の関与が強まると国民負担が増えるのではないかとの懸念が出ています。第三者委員会のようなものをつくり、外部から効率的な事業運営を促す仕組みが必要になりそうです。

 また原燃から仕事を受注してきた地元青森県の企業から、体制の見直しに伴い受注が減るのではないかとの不安の声が出ています。地元への丁寧な説明も求められます。


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