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もんじゅ見直し議論佳境 幕引き図る国、矛盾突く福井県知事

  • 2016年11月29日
  • 09:48
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もんじゅ関連協議会に出席した西川知事=25日夜、文科省
もんじゅ関連協議会に出席した西川知事=25日夜、文科省

 政府が廃炉を前提に抜本的に見直す高速増殖炉もんじゅ(福井県敦賀市)を巡り、西川知事と松野博一文部科学相、世耕弘成経済産業相による3者協議が25日に開かれ、地元を交えた見直し議論は佳境を迎えている。国側は早期の幕引きを狙うが、西川知事は「高速炉開発は進めるが、もんじゅは廃炉含み」という政府方針の矛盾を突いて応戦。「高速炉の運営主体の議論をどうするのか」といった問題を指摘した。国が期限とする年末まで、県の“宿題”にどう回答するかに注目が集まる。

 ■運営主体

 協議会では、世耕経産相が「もんじゅは既に相当程度の知見を獲得している。実証炉設計に向けた開発着手は十分に可能だ」と、高速炉開発会議での議論の経過を説明した。「もんじゅはお役御免」とも取れる言い回しだ。

 「もんじゅ(の存在)そのものには問題ないと考えている」と主張する西川知事は、運営主体の問題を棚上げにしている点を挙げ「もんじゅ存続、廃炉、実証炉建設のいずれでも、高速炉を安全に保守管理する体制を放ってはおけない」と反論。「今後の(高速炉)開発のためにも、国が体制を明らかにすべきだ」と詰め寄った。

 ■論理破綻

 西川知事が理詰めで国に対抗する背景の一つには、「国のシナリオは論理破綻を起こしている」(県幹部)との見方がある。国として高速炉開発は進める一方、もんじゅのみを「金食い虫」とやり玉に挙げ、フランスとの共同研究には資金をつぎこむという方針に、ちぐはぐさが露呈しているとの見解だ。

 もんじゅの次のステップである実証炉の開発を目指すとなれば、高速炉の運営主体の議論は避けて通れない。高速炉を動かせる運営主体が決まれば、もんじゅも運営できるから廃炉にする理由がなくなる―との見立てもある。

 西川知事は軽水炉でプルトニウムを燃やすプルサーマルにも言及。「核燃料サイクルはプルサーマルだけで可能か説明できなければ、地元理解は進まない」と踏み込んだ。ここでも、当面は軽水炉のみで核燃料サイクルを維持するという計画の弱点を突いてみせた。

 ■廃炉の定義

 県は「もんじゅの活用」という言葉にこだわって国と交渉を進めている。関係者は「仮に廃炉なら、何をもって廃炉とするかがポイント」と口をそろえる。

 一方で、敦賀市は既に、水素エネルギーを核とした地域振興策を求めており、県がこだわるもんじゅの在り方と並行して議論する必要がある。両大臣は地域振興に前向きな姿勢を示したが、西川知事は「具体策を」と突っぱねた。

 30日には第3回の高速炉開発会議が開かれ、議論取りまとめへ向けた大きな方向性が示される。もんじゅの位置付けが明らかになれば、地元協議は大詰めに来る。ただ「もんじゅの存廃が正式に決まるまで、表に出るものは少ない」(県幹部)。県と国の交渉は水面下で続く見通しだ。


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