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美浜原発3基とも見通せない再稼働 老朽化で運転延長「相当高い壁」

  • 2014年8月9日
  • 19:56
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 東京電力福島第1原発事故後、定期検査で停止中の関西電力美浜原発(福井県美浜町)は、蒸気噴出事故から丸10年を迎える3号機を含め3基とも現時点で再稼働は見通せない。敷地内の破砕帯が活断層かどうかの原子力規制委員会の調査が続き、再稼働の前提となる安全審査の申請もしていない状況だ。いずれも高経年化(老朽化)が進み、運転40年を超える1、2号機は廃炉か運転延長申請かの判断を迫られている。37年超えの3号機も安全審査でハードルとなる課題がある。

 ■委員交代前に結論出ず

 美浜原発敷地内には9本の破砕帯がある。近くを走る活断層「白木―丹生断層」とともに動く可能性を否定できないとして、規制委の有識者調査団が昨年11月から調査している。

 新規制基準では活断層の真上に安全上重要な施設を設置することを認めておらず、破砕帯調査で“シロ”判定が出ない限り、規制委は「安全審査の申請があっても個別的な審査には入らない」とのスタンスだ。

 敷地内には破砕帯の活動性を判断するための地層が少なく、調査は長期化。関電は5月に「白木―丹生断層と関連しない」とする追加調査結果を出したものの、評価会合の開催予定は今のところない。調査を担当する島崎邦彦委員長代理が9月中旬に退任し別の規制委員に交代するが、「交代前に結論は出ない」(規制庁担当者)状況という。

 ■ケーブル防火策が鍵

 関電の県内原発では高浜3、4号機と大飯3、4号機の4基が安全審査中で「今は高浜と大飯に全勢力をつぎ込んでいるが、次のステップで美浜をやりたい」と関電関係者は話す。美浜原発でも新基準対応の工事は行われており、3号機を軸に申請の準備を進めているとみられる。

 津波対策では、若狭湾に面した外海側の高さ6メートル(海抜11・5メートル)の防潮堤が既に完成。新基準により敷地内が浸水しないようにしなければならず、津波が回り込むと考えられる内海側でも建設を進めている。2016年3月を予定する内海側の防潮堤完成までは少なくとも再稼働できない。

 安全審査を申請した場合の最大の課題は、ケーブルの火災防護対策。建設時期が古い1~3号機は、原発内の長大なケーブルが新基準で求める燃えにくい材質ではない。「延焼防止剤を塗るなどして対応する」としているが、規制委が交換など大幅な対策を求めれば多額の費用が掛かる。

 ■「秋は一つの目安」

 高経年化対応も課題だ。1号機は運転開始から43年、2号機は42年が経過。昨年7月に運転年数「原則40年」が法令で定められ、例外規定で運転延長をする場合、この2基は来年4~7月に申請しなければならない。申請時には原発の重要機器の劣化状況を調べる「特別点検」の結果が必要になる。

 しかも規制委が運転延長の認可を判断する16年7月までに、新基準に合格し詳細設計となる「工事計画認可」が確定していなければならない。「時間的にも厳しく、相当にハードルが高い」(規制庁担当者)条件となっている。

 運転延長か廃炉かの方向性について、関電の八木誠社長は今秋にも判断する考えを示していたが、7月の記者会見では「秋は一つの目安。具体的な時期は決めていない」と述べるにとどまった。


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