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「卒原発」滋賀知事誕生の影響は 福井県内首長や県議が注視

  • 2014年7月19日
  • 19:48
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滋賀県知事選で当選を決め、嘉田由紀子知事(左)から花束を贈られ握手を交わす三日月大造氏。福井県の原発の再稼働をめぐり、三日月氏の動向が注目される=2014年7月13日、大津市
滋賀県知事選で当選を決め、嘉田由紀子知事(左)から花束を贈られ握手を交わす三日月大造氏。福井県の原発の再稼働をめぐり、三日月氏の動向が注目される=2014年7月13日、大津市

 福井県に隣接する滋賀県知事選で「卒原発」を訴え初当選した三日月大造氏(元民主党衆院議員)が20日に就任する。福井県内原発の再稼働に向け原子力規制委員会の審査が進む中、三日月氏は、事故時の避難体制が不十分なままで再稼働は認められないと主張している。福井県内首長らは「規制委の審査がクリアすれば粛々と判断する」(野瀬豊高浜町長)と平静を保つが、三日月知事誕生を受けた電力消費地・関西の動向を注視している。

 ■協定、立地並み要求

 自民、公明両党推薦の元経済産業省官僚ら2新人を破って当選した三日月氏は選挙中、退任する嘉田由紀子知事が掲げた「卒原発」を継承。滋賀県内の一部地域が関西電力大飯、美浜原発などの30キロ圏に入るため「被害地元」と強調し、電力事業者と結ぶ原子力安全協定について「立地自治体並みの協定に見直す」と訴えた。

 滋賀県は昨年4月に「準立地」並みの内容の協定を締結しているが、立地の協定なら事故で停止した原発の再稼働時の事前協議などがある。「被害地元」として再稼働の同意権限を得たい考えがあるとみられる。

 これに対し、福井県美浜町の山口治太郎町長は「立地とは関与すべき度合いが違う。防災面がそうであるように、原子力行政は原発からの距離に応じた考え方があってしかるべきだ」と指摘する。同県おおい町議の一人は、立地地域の歴史を念頭に「原発が立地するところが当然『地元』だ」とした上で、「三日月氏の考えはまだ定かではない」と今後の言動を注視するという。

 ■政府は影響否定

 政府は滋賀県知事選の影響を否定し、「規制委が安全と認めた原発は再稼働する」(菅義偉官房長官)と強調。審査で2番手につける関電高浜3、4号機の地元、高浜町の野瀬町長も「規制委の審査を通った場合に粛々と判断するスタンスに変わりなく、大きな影響があるとは思わない」との考えだ。

 一方、高浜原発の再稼働に関し「滋賀県との結びつきが強い京都府の府知事がどう考えるかがポイントになる」とみるのは嶺南の福井県議。5キロ圏内に舞鶴市が入る京都府は「立地県と置かれた状況に違いはない」と認識しており、関電との安全協定見直しも協議中だ。三日月氏の言動が山田啓二府知事にどう影響を与えるかは未知数だが、再稼働をめぐり“共闘路線”が強まる可能性もある。同県議は「西川(一誠福井)知事と府知事がしっかり話ができれば一番いいが…」とつぶやく。

 ■避難体制構築が鍵

 2012年の大飯3、4号機の再稼働時には嘉田知事らで構成する関西広域連合が慎重姿勢をとり、福井県内の同意手続きが一時膠着(こうちゃく)状態に陥った。共産党の佐藤正雄県議は「大飯原発の運転差し止め判決の影響もあり、2年前のように関西の首長が懸念を訴える可能性は高い。国や県が再稼働を強行すれば、関西住民らの批判の声は高まるはずだ」とみる。

 一方、三日月氏の「原発事故時の避難体制が不十分なままで再稼働は認められない」という姿勢に注目するのは、民主党県連の野田富久県議。「広域避難や安定ヨウ素剤配布などの課題が山積している中、見切り発車で再稼働へ動きだすと、福井は滋賀や京都と厳しい関係になる。三日月氏は再稼働条件として本県に対し避難体制に関する協議を求めてくるはずで、県が正面から取り組むかが鍵になる」と強調した。


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