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大飯、高浜原発の安全対策現状は 規制委は過酷事故対策に一定評価

  • 2014年3月11日
  • 19:10
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 新規制基準に基づく関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)と高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の安全審査は、耐震設計の指標となる地震の揺れ(基準地震動)の想定がまだ審議中だが、原子力規制委員会は過酷事故対策や設備面について「重大な問題はない」と安全性に一定の評価をしている。東京電力福島第1原発事故後、3年間で4基の安全対策はどこまで進んだのかを検証した。

 ■水素爆発を防止

 福島事故の教訓を踏まえ、昨年7月に施行された新基準では、事故以前には規制対象となっていなかった過酷事故対策を初めて体系化した。炉心損傷の抑止や格納容器の破損防止など、事故の進展を食い止める多段階の防護対策が特徴だ。

 関電の4基は過酷事故対策として、電源や冷却機能を喪失した場合でも原子炉に注水できるよう可搬式の代替注水設備を配備。炉心損傷後に格納容器が水素爆発で壊れるのを防ぐため、水素濃度を減らす「静的触媒式水素再結合装置」なども取り付けた。放射能を減らした上で排気して格納容器の圧力を下げる「フィルター付きベント設備」は設置までに5年間の猶予があり、15年度に完成予定だ。

 ■竜巻、火災対策も

 さらに福島事故の主要因となった地震、津波の想定と防護対策を厳格化した。

 高浜原発の津波対策は、県が評価した津波想定を考慮するべきだと規制委から指摘を受け、基準津波を海抜5・6メートル(取水路側)と想定。敷地の高さ同3・5メートルを上回り浸水する可能性があるため、防潮ゲートなどを再稼働までに設置する。

 大飯原発の基準津波は同3・68メートル(3、4号機取水口付近)で敷地の高さ同5メートルを超えない想定だが、自主的な安全向上対策として防波堤のかさ上げや防潮堤の設置を既に終えている。

 地震に関して関電は両原発の基準地震動を引き上げる考えだが、大飯原発の想定については地下の震源の深さを見直すよう規制委から指摘があり、結論が出ていない。

 このほか竜巻などの自然現象や火災対策も強化。竜巻は風速100メートルを想定した防護を行い、火災も原発の施設内にスプリンクラーや耐火シートなどの取り付けを大幅に拡充した。

 ■冷却用水量に疑問

 福島事故を受けた国の緊急安全対策で、すべての電源を失った場合に備える電源車や消防ポンプなどを配備したり、ストレステストで原発の安全上重要な機器が地震や津波に対してどの程度耐えられるかを評価してきた。これらに加え、新基準の対応で「安全確保のバランスがかなり良くなった」と関電の担当者は自信をみせる。自然現象の想定の厳格化と過酷事故対策の組み合わせにより、万一の事故に重層的に対応できるようになったという。

 ただ、新基準対応で安全性が向上する一方、事故時の原子炉冷却の水源となるタンクの保有水量がストレステストの評価時より大幅に減った。規制委の審査でタンクが地震で壊れて敷地内に浸水するリスクがあり、タンク水量を減らして破損を防ぐことにしたためだ。

 この点には、1月に開かれた県の原子力安全専門委員会で疑問の声が相次いだ。関電は「(見直した)水量を原子炉に注水している間に海水供給を始められる。安全を阻害していない」とするが、中川英之委員長は「原子炉を異常な状態から正常に戻す力という観点で、真水が十分にあることが非常に重要」として長期的に保有水量を増やすよう対策を求めている。


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