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もんじゅ作業部会「トラブルも知的財産」 文科省、高速炉会議に報告へ

  • 2016年10月26日
  • 08:43
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 文部科学省は25日、廃炉を前提に見直し議論が進む高速増殖炉もんじゅ(福井県敦賀市)について技術的な観点から検証する有識者の作業部会を開き、もんじゅの実績や運転再開した場合に期待される成果を大筋でまとめた。「事故やトラブル対応の経験を含め、知的財産の蓄積と人材育成に一定の成果が得られた」「原型炉の基盤技術を獲得した」などと評価した。政府が27日に開く高速炉開発会議に報告し、政府全体での議論にも反映させる。

 作業部会は2012年10月に、核燃料サイクル政策の中核と位置付けられるもんじゅの研究開発の検討を目的に、文科省の原子力科学技術委員会の下部組織として設置された。会合は3年ぶり。

 もんじゅは1995年のナトリウム漏れ事故や、2010年の炉内中継装置落下事故、機器の大量点検漏れなどで250日しか運転できていない。部会では、もんじゅを運営する日本原子力研究開発機構が、達成した成果として▽純国産技術で設計・製作・建設▽40%出力運転で883時間の発電▽高速炉の炉心設計の確立―などを大学教授ら有識者委員に報告した。

 家田芳明もんじゅ運営計画・研究開発センター長は「トラブルでいろいろな成果が得られた」と述べ、ナトリウム漏えい対策設備が強化されたと主張した。

 運転再開できたとすれば、成果目標として、フル出力運転を目指して維持管理の知見を得ることや、高レベル放射性廃棄物を低減させる技術を取得するとした。

 作業部会の所見として、主査を務めた稲田文夫電力中央研究所・原子力技術研究所副所長は「もんじゅの研究開発の成果はおおむね妥当。40%出力運転は日本の高速炉発電システムにかかる設計手法や製作技術の基盤を確立し、原型炉の発電プラントを成立する基盤技術を獲得できた」と述べた。

 また「さまざまなトラブル・事故の対応によって、将来につながる多くの知見を獲得できた」と強調。ただ「運転再開までには新規制基準などで時間とコストがかかる」とし、高速炉開発会議ではこれらを踏まえた議論が必要だと指摘した。

 もんじゅは高速増殖炉の実用化に向けた開発4段階のうち2段階目の「原型炉」。政府は今年9月、「廃炉を含め抜本的に見直す」と表明し、年内に原子力関係閣僚会議を開催して結論を出す。


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