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関電課長過労自殺 審査期限が現場に重圧か

  • 2016年10月21日
  • 07:50
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 運転開始から40年を超えた関西電力高浜原発1、2号機(福井県高浜町)の運転延長を巡り、原子力規制委員会の審査対応をしていた同社課長職の40代男性が4月に自殺し、敦賀労働基準監督署が労災認定していたことが19日分かった。1カ月の残業が最大200時間に達することもあり、労基署は過労自殺と判断した。

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 「原発再稼働は社の最優先事項。他部門の同僚から『原子力は何をやっているのか。しっかりしろ』とハッパを掛けられたこともある」。原子力規制委員会の審査対応に当たる、ある電力会社の担当者は打ち明ける。

 東京電力福島第1原発事故後、原発停止は長期化し、各電力の経営を圧迫。審査に合格しなければ再稼働できず、担当者は多忙を極める。特に、関西電力が40年超運転を目指す高浜原発1、2号機は他の原発と違い、審査期限に追われていた。

 2月には規制委の新規制基準の審査に事実上合格したが、7月までに建物や設備の詳細設計をまとめた工事計画の認可を受け、老朽化対策に特化した審査に合格する必要があった。期限に間に合わなければ廃炉が濃厚となるため、現場へのプレッシャーは一層強かったとみられる。

 関係者によると、男性は工事計画作成の担当者で、労働時間の急増が作業の本格化と重なる。男性が命を絶った約1カ月後の5月末、関電は工事計画の補正書を規制委に提出し、6月に運転延長の認可を受けた。

 「現場の責任者として、本店や原子力事業本部では分からない細部に目を配らねばならず、労働時間が激増したのだろう」と、ある電力会社の社員は推測する。関電関係者によると、社員の過労自殺を受け、5月の連休やお盆の時期はしっかり休むよう、社内で通達が出されたという。

 現在も各地の原発の審査は続き、スケジュールは立て込んでいる。東京・六本木の規制委が入るビルの玄関には、審査会合や事前のデータ確認などのため、分厚い資料を持った電力社員らが連日のように大勢集まっている。


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