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もんじゅ、国と県が実質協議入りか 廃炉方針受け方向性協議 

  • 2016年10月21日
  • 09:20
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もんじゅについて抜本的に見直す方針を、福井県の西川一誠知事(中)、渕上敦賀市長(右)に報告する松野文部科学相(左)=21日夜、福井県庁
もんじゅについて抜本的に見直す方針を、福井県の西川一誠知事(中)、渕上敦賀市長(右)に報告する松野文部科学相(左)=21日夜、福井県庁

 政府が高速増殖炉もんじゅ(福井県敦賀市)について廃炉を前提に抜本的な見直しを進める中、西川一誠知事が求めていた文部科学相、経済産業相との3者協議「もんじゅ関連協議会」の設置に、松野博一文科相が前向きな検討を表明した。国と県の事務レベルのやりとりは事実上始まっているもようで、もんじゅの方針が決まる年末に向け、同協議会で今後の方向性や地元振興策を協議する。県と敦賀市は当面、もんじゅなしに核燃料サイクル政策が成り立つのかなど、国の姿勢や考え方を注視する構えだ。

 県と市がまず国に強く求めているのが、廃炉を前提に抜本的な見直しに至った経緯を明らかにすることだ。政府は9月21日に原子力関係閣僚会議を開き、突如もんじゅの代替案を検討し年末までに結論を出すと決定。国の原子力政策は、これまで立地地域との信頼関係の中で進められてきたことを踏まえ「地元に全く説明がないまま見解が示されたことは無責任極まりない対応」(西川知事)と不信感を募らせる。

 もんじゅの取り扱いについては、政府が廃炉にする場合▽現地にある施設を運転せずとも活用する方法があるのか▽人材やこれまでの成果をどう生かすのか―といった考え方を明示するよう政府に要望。渕上隆信敦賀市長は今月12日の水落敏栄文科副大臣らとの面談で「仮に廃炉にするなら、使用済み燃料や(冷却材の)ナトリウムの処理の道筋も説明していただかないといけない」とけん制した。

 もんじゅ抜きで高速炉開発の将来像が本当に示せるのかという点も、県は疑念を抱いている。政府はもんじゅの代替案として、設計段階のフランスの高速炉実証炉「ASTRID(アストリッド)」での共同研究を想定している。知事は「高速炉開発を外国任せにするならば、人材や情報は外国へ行ってしまう。国内に技術や知識が蓄積されず、原子力に対する国民の信頼を根っこから損なう」と強く批判している。

■国の姿勢、考え方注視 福井県、敦賀市

 今後の国との協議で最も重要となる地元振興策は、福井県の内部でもまだ固まっていないとみられる。「もんじゅ後」も国内最大の原発立地県として国の高速炉開発に協力するのかなどの方向性はまだ見えず、関係者からは「国の提案を待つしかない」といった声もある。

 もんじゅを運営する日本原子力研究開発機構によると、もんじゅ関連の雇用は下請けを含め約1千人、地元発注額は年間三十数億円以上あり、廃炉になれば地元経済への影響は大きい。渕上市長は、政府に対策を提案するよう求めている。

 地元振興策を巡る国との協議は、知事が設置を要請した「もんじゅ関連協議会」が舞台となりそうだ。同協議会は過去、2010年の運転再開に向けた地元判断など、もんじゅの重要事項を決める際に計3回開かれ、知事は北陸新幹線や高速道路の整備推進などの地域振興策を要請してきた。今回も、ある程度内容が煮詰まった段階で開かれるとみられる。

 県と市は当面、政府がもんじゅに代わる高速炉の開発方針を議論する高速炉開発会議の進み具合を見ながら対応していく。「市と主張している方向性は同じ」(県幹部)、「情報交換はしている」(市担当者)とするが表立った連携はまだ見えず、今後国との協議が本格化する中で、地元振興策の考え方などの共有が重要となる。


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