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ヨウ素剤の事前配布足踏み 原発5キロ圏、配布方法など課題

  • 2013年8月2日
  • 18:14
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原発から5キロ圏内に事前配布される安定ヨウ素剤。原子力規制委員会はガイドラインを示したが、具体的な方法には課題が残り、福井県や対象市町は検討を重ねている
原発から5キロ圏内に事前配布される安定ヨウ素剤。原子力規制委員会はガイドラインを示したが、具体的な方法には課題が残り、福井県や対象市町は検討を重ねている

 原発事故が起きた際に甲状腺被ばくを防ぐ安定ヨウ素剤について、原子力規制委員会は7月中旬に公表した自治体向けガイドラインで、原発から5キロ圏の住民に説明会を開き事前配布することなどを示した。ただ、具体的な配布の仕方に課題が残る上に自治体側の管理方法も煮詰まらず、福井県や5キロ圏の対象市町はまだ説明会を開けない状況。服用の対象が40歳以上にも拡大され、準備も煩雑化している。県は8月中に対象市町と調整会議を開いて問題点を洗い出し、必要な対応策を規制委に要望していく考えだ。

 ガイドラインは6月の原子力災害対策指針の改定に基づき7月19日に示された。5キロ圏の住民へのヨウ素剤の事前配布は、自治体が説明会を開いて医師が効果や副作用などを説明した上で行う。家庭での管理は、薬箱や防災袋など緊急時にすぐ服用できる保管場所にするよう求めている。

 服用のタイミングは規制委の判断に基づき原子力災害対策本部などが指示した段階で、避難の際に飲んでもらう。3歳未満の乳幼児は現状では配布に適した既製品がないため事前配布せず、要援護者とともに早い段階から避難を要請することになっている。

 県は事前配布に向け詳細な検討を進めているが、「実際に説明会を開くには課題が多く、規制委に確認する事項がある」(地域医療課)との認識。例えば、配布するヨウ素剤を入れるケースが必要となるのに、具体的な方法がガイドラインには示されていないという。

 市町からも管理方法について問題点を指摘する声が上がっている。ヨウ素剤を配布した住民の管理簿の作成を自治体に求めている点に、敦賀市の担当者は「厳格な管理のため住民基本台帳ネットワークと連動させる必要があるが、システム開発や改修費はどうすればいいのか」と疑問を投げ掛ける。

 一方、5キロ圏外(おおむね30キロ圏)ではヨウ素剤を備蓄し、事故時に避難や屋内退避の指示が出た際に配布するのが基本。備蓄場所は避難経路に面した公共施設や学校、病院などにするよう求めている。ただ、県外避難の経路などがまだ定まっていないため、備蓄場所の具体化も時間が掛かりそうだ。

 3歳未満については、5キロ圏外では避難先で粉末ヨウ素剤をシロップ剤に調合して配る体制の構築が必要となる。これに対し県は「迅速に配るのは実際には難しい」(同課)とし、乳幼児専用のヨウ素剤の開発を国に再三求めている。

 また、ガイドラインでは、40歳未満としていた服用の対象年齢を40歳以上に拡大したことで数量の課題がある。県は現在、30キロ圏に入る市町の40歳未満25万1千人の3日分を確保しているが、同課は「40歳以上を含めると今の3倍ぐらいは必要」として今後備蓄を増やしていく方針だ。


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