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「台本」の緩さ目に付く 高浜原発・広域避難訓練

  • 2016年8月28日
  • 09:02
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 解説

 関西電力高浜原発(福井県高浜町)から30キロ圏の広域避難計画の実効性に主眼が置かれた27日の原子力防災訓練は、悪天候の影響でヘリや船舶の不参加が決定。早朝から“台本”が練り直された。不測の事態に対応し、避難できなくなる住民を出さなかったことは評価できる。ただ訓練の想定は比較的緩く、計画の実効性を今回だけで確認できたとは言いがたい。

 この日の嶺南地方は午前中を中心に雨。ヘリ2機と船舶3隻は天候の回復が間に合わず参加を断念したことで、放射性物質の拡散前に逃げる必要がある5キロ圏住民の移動手段が限定された。代替バスなどで避難して事なきを得たが、迅速な避難に不安要素を残した。

 5〜30キロ圏住民の避難で、混雑が予想されたスクリーニングは滞りなく行われた。しかし、検査を受けた54台のうち、車両が汚染されている想定は10台のみ。放射性物質の飛散後の避難にしては少なくなかったか。実際は、車内の人の検査や除染作業が増え、より時間がかかるはずだ。

 マイカー避難について市町職員の運転する公用車に住民が乗り込む形にしたことや、段階避難を無視して自主避難する人の想定がないのも、現実的ではない。

 一方、避難住民も多くが軽装で参加。東京電力福島第1原発事故では、長期避難を想定しない「着の身着のまま避難」を後悔した人もいる。訓練とはいえ、その知見を意識して避難行動する必要があっただろう。

 今回は、国が了承した広域避難計画の実効性を確かめる初めての機会。県危機対策・防災課の谷口竜哉課長は訓練後「まずは住民避難の手順周知と確認が大事だ」と語った。全てを詰め込んだ訓練は難しいが、大掛かりな訓練を、少しずつ厳しい設定に変えながら継続する必要がある。


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