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核のごみ、真剣に考えて 最終処分問題を市民目線で活動

  • 2016年8月25日
  • 07:54
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原発の使用済み燃料から出る「核のごみ」問題について市民目線で活動を続ける鈴木さん=福井県鯖江市内
原発の使用済み燃料から出る「核のごみ」問題について市民目線で活動を続ける鈴木さん=福井県鯖江市内

 核のごみ問題を知って―。原発の高レベル放射性廃棄物の最終処分について、福井県鯖江市の女性が国の会合で問題点や改善を提言したり、住民と一緒に考えたりするなど市民目線で熱心に活動している。最終処分地の選定に向け、女性は「国民理解を得るには国が全てのリスクを伝えることが大事」と指摘。「未来に課題を残さないため、原発の電気を使ってきた全ての人が処分を真剣に考えないといけない」と話し、県民に関心を持ってもらいたいと呼び掛けている。

 この女性は、同市の鈴木早苗さん(54)。市内の児童に環境体験学習の場を提供する「土曜塾」の塾長で、県地球温暖化防止活動推進員や県環境アドバイザーなども務めている。

 環境活動を続けるうちに原発にも関心を持つようになり「原発内の使用済み燃料がたまり続けている。処分場がなく一体どうなるのだろう」との疑問から、2010年に県内で開かれた最終処分問題のワークショップに初めて参加。グループ討議のまとめ役を務めたのをきっかけに、全国研修会や地層処分の研究施設などに足を運び勉強を重ねた。

 今年5月に福井市で開かれた経済産業省主催の最終処分に関するシンポジウムでは、県民代表のパネリストを務めた。7月26日には、国の最終処分地選定の手続きが妥当かどうかを評価する原子力委員会の専門部会に出席。全国の市民団体代表3人が意見を述べる場で、「地層処分は良い面もあるがリスクもあると誠実に伝え、国民の信用を取り戻すしかない」などと訴えた。

 鈴木さんは最終処分問題について「原発を始めたとき、なぜごみの後始末の方法を確立しておかなかったのか。問題が隠されてきたのではないか」と疑問を呈しつつ、「原発の電気を消費してきた私たちは『知らなかったので責任ない』とか、『うちに来るのは嫌』という感情論ではなく、“全国民態勢”で取り組まないといけない」と強調する。

 政府は最終処分地の選定に関して、これまでの自治体の手挙げ(公募)方式から国主導に変更し、年内にも科学的有望地を示す方針。鈴木さんは「『待つ』というネガティブな姿勢からポジティブに転換したのは評価できる」とし、国は地層処分に関する全ての情報を開示して国民一人一人に考えてもらうことが重要だとする。

 国民理解に向けては「『みんなが出したごみの後始末を一緒に考えていこう』と、建設的な話し合いができる雰囲気づくりが大事」と指摘し、子どもたちにも教育を通して最終処分問題を伝えていく必要があると訴える。今後も地道な活動を続けていくといい「私1人の活動ではなかなか関心は広まらないが、多くの人にこの問題の存在を知ってもらいたい」としている。


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