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廃炉に対応「エネ構造転換」補助 対象事業が限定的で「使えない」

  • 2016年8月18日
  • 09:46
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 原発の廃炉などを抱える立地自治体を支援する国の新しい補助金「エネルギー構造転換理解促進事業」の募集が7月末で締め切られ、福井県と美浜、高浜町は申請したが、敦賀市とおおい町は見送った。全国の申請額は予算枠45億円に届かず、所管する経済産業省が2次募集を検討している状況だ。対象事業が再生可能エネルギーなどに限られ使い勝手が悪いのが主な理由で、県や市町からは「範囲を広げ産業振興策に使えるようにしてほしい」と改善を求める声が出ている。

 同補助金は、関西電力美浜原発1、2号機や日本原電敦賀1号機など全国で廃炉が進み、関係自治体への電源3法交付金の配分がなくなる中、「原発産業の依存度低減を目指し、再生エネルギー事業などの経済構造の軸をつくる」(経産省資源エネルギー庁)目的で本年度に創設された。

 再生エネルギーの促進などエネルギー構造転換のためのビジョン策定や設備整備などソフト、ハード事業を支援するもので、上限は5億円。7月4日に募集要領が公表され、1カ月弱の募集期間を設けた。経産省は外部識者らを含めて申請内容を審査し、9月中に採択事業を決める。

 高浜町は、事業化を検討中の木質バイオマス発電所の実現可能性調査などに充てる方針で約1700万円を申請した。美浜町は新規事業で応募し、採択されれば9月補正予算案に計上する予定。県はエネルギー教育など既存事業に充てる数千万円を申請した。

 ただ「当初は産業団地の整備や企業立地の補助金などに充てられると期待していたが、範囲がかなり限定的」(県電源地域振興課)との声が相次ぐ。ハード事業は建物整備が除外され、民間が行う事業への支援にも使えないという。

 申請を見送った敦賀市の渕上隆信市長は定例会見で「国からいろんな提案をしてほしいと言われたが、提案してもヒットしないのが現状」と理由を説明。おおい町も「該当する事業がなく、新たな計画をじっくり考える時間もなかった」(町総合政策課)と応募期間の短さを指摘した。

 これらを受け県は7月、「企業誘致や観光振興など新たな産業や雇用を創出する事業の財源となるよう、幅広く対象となる制度にすべきだ」と経産省に要望。申請した美浜町も、弾力的に活用できるよう制度の改善を求める要請を行った。

 同補助金を担当する資源エネ庁の原子力発電立地対策・広報室は「初年度なので各市町は当てはまる事業がなく、計画策定に充てるケースが多い。まずは計画をしっかりつくって来年度以降にハード事業を申請してもらう」と弁明する。2次募集も検討しているとした。

 また、対象が再生エネルギーに限定されている点は「再生エネルギーは発電だけでなく、農業や観光に結びつけられる可能性がある」としつつ、「新産業の育成に必要な技術開発や調査にも予算を使ってもらえるようにしたい」と今後の要件緩和を示唆した。


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