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大飯原発30キロ圏外も高線量予測 過酷事故想定した放射能拡散

  • 2012年10月25日
  • 11:55
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全炉心が溶融した場合の拡散予測
全炉心が溶融した場合の拡散予測

 原子力規制委員会(田中俊一委員長)は2012年10月24日、東京電力福島第1原発事故のような過酷事故が、福島第1を除く全国の16原発で発生した場合の放射性物質の拡散予測を公表した。東電柏崎刈羽原発(新潟県)では、事故後1週間の積算被ばく線量が100ミリシーベルトと高くなる地点が東南東40・2キロの同県魚沼市まで到達したほか、関西電力大飯原発(福井県おおい町)など3原発でも30キロ圏外に及んだ。政府側が過酷事故を想定し、各原発の拡散予測を公表したのは初めて。

 規制委は事前に事故に備える「原子力災害対策重点区域」の目安を原発の半径30キロ(現行10キロ)圏に拡大する方針だが、田中氏は記者会見で、予測結果を踏まえても重点区域は「30キロ圏で十分」との認識を示した。

 国の方針を踏まえ関係自治体は来年3月までに原子力防災計画を策定する必要があるが、予測結果を計画にどう反映するかは明らかでなく、自治体に混乱が広がる恐れもある。福井県や県内の立地・周辺市町からは「今の状況で計画を見直すのは困難」との声が上がっている。

 予測は地形を考慮しないなど簡略化した手法を用いており、精度の面でも課題を残した。

 田中氏は30キロ圏外は事故時に「速やかに放射線量を測定し避難できるようにすることが重要だ」と指摘。「よく説明し理解を得たい」と述べた。

 また原発の再稼働の前提として、自治体による適切な防災計画の策定を重視する考えをあらためて強調。「計画がなければ(安全性の判断は)なかなか困難」と述べた。

 各原発の全基でメルトダウン(炉心溶融)など過酷事故が起きた場合、柏崎刈羽に加え、東電福島第2の南32・5キロの海上、大飯の南32・2キロ(京都市)、中部電力浜岡(静岡県)の東30・9キロの海上が、30キロ超で100ミリシーベルトに達した。残り12原発で100ミリシーベルトになるのは30キロ圏内だった。

 30キロを超えたのはいずれも複数ある原子炉の出力の合計が大きい原発で、規制委事務局の原子力規制庁は「より過酷な事故が発生するリスクがある」と指摘している。

 さらに福島事故と同量の放射性物質が拡散した場合でも予測。全16原発で現行の10キロ圏を上回ったが、30キロ圏内だった。

 また被ばく線量の予測から、放射性物質の拡散が始まる前に直ちに避難する区域については、原発の半径5キロに設定すれば十分安全が確保されるとの結果だった。

 事故1週間での被ばく100ミリシーベルトは、健康への影響から住民の避難を必要とする国際基準。予測は各地の1年間を通じた降雨量や風速などを考慮し、16の方角について拡散状況を試算した。


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