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原発新規制基準施行3年 審査長期化、司法で批判も

  • 2016年7月8日
  • 10:25
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新規制基準を巡る経過
新規制基準を巡る経過

 東京電力福島第1原発事故を教訓に、過酷事故や自然災害への備えを強化した原発の新規制基準施行から8日で3年。再稼働の前提となる原子力規制委員会の審査は当初の見込みより長期化している。新基準で原発の安全性が高まったのかとの疑念は根強く、司法の場で批判される局面も増えている。

 これまでに規制委に審査を申請した16原発26基のうち、合格したのは、九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県)、関西電力高浜原発1〜4号機、四国電力伊方原発3号機(愛媛県)。現在、稼働しているのは川内1、2号機だけだ。

 審査期間は当初、半年程度とも見込まれたが、審査官の人数に限りがあり、電力会社も従来の想定を上回る地震や津波対策への対応に時間を要した。規制委は審査官の増員を図るが、専門性が高いため急には増やせず、「工夫しながら効率的に進める」(田中俊一委員長)のが現状だ。

 原則40年と定められた運転期間の延長を申請した関電高浜1、2号機と美浜3号機を巡っても、審査遅れの問題は顕在化。運転開始から40年を迎える前に審査を終えなければ、時間切れで廃炉となる恐れが浮上した。規制委が2原発の審査に集中的に人材を充て、間に合わせたことから「延長ありき」との批判も出た。

 審査遅れの影響は、テロ対策にも及んだ。新基準は、航空機の意図的な衝突で施設が損傷しても原子炉の冷却を続けられるよう、緊急時制御室などを備えた「特定重大事故等対処施設」の設置を義務付け、施行から5年以内の設置を求めたが、原発本体の耐震設計などが決まらないと議論できないため、審査合格後5年以内と延期された。

 原発の再稼働に反対する住民らが起こした各地の訴訟などで、新基準の内容に踏み込んだ判断が示されることも増えてきた。高浜3、4号機の運転差し止めを命じた大津地裁は、福島事故の原因究明が不十分だと指摘、「(規制委の)新基準策定に向かう姿勢に不安を覚える」と断じた。福井地裁も「新基準は緩やかに過ぎる」と批判した。

 田中委員長は「新基準は福島のような事故を起こさないための手だてを十二分に求めている。事故前よりはるかに厳しい規制だ」と反論。訴訟対応の一環として、新基準の内容を解説する資料の作成を始めた。


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