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大飯原発フル稼働で地元「日常戻れる」 おおい、安全確保に注文も

  • 2012年7月9日
  • 13:19
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 関西電力大飯原発3号機(福井県おおい町)が2012年7月9日、フル稼働となり、地元の関係者は「日常に戻れる」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。電力需給が大幅に改善するだけに関電も一息つく形。ただ、古い火力発電所の運転再開や定期検査の先送りで対応しており、供給力ダウンの懸念は消えていない。今夏はなお綱渡り的な電力需給が続きそうだ。

 ■安心

 東京電力福島第1原発事故後、国内初となる再稼働をめぐっては世論が大きく割れ、原子炉を起動した1日には大量の反対派がおおい町に押し寄せた。消費地の関西などで立地地域を“悪者扱い”するような空気さえあり、地元住民を困惑させた。

 3号機のフル稼働を迎え「地元経済を含め、元の日常生活に戻れるめどが立った」とホッとした表情を見せたのは町商工会の木村喜丈会長。関電に対しては「今後も安定した電力供給に努め、安全に作業を進めてほしい」と求めた。

 中塚寛町会議長は2カ月近く前の再稼働同意を振り返り「消費地である関西圏の電力需給も視野に入れた苦渋の判断だった。関西の生活や産業に電力が供給され、一定の安心をしている」。4号機の再稼働に向けては「気を緩めず、安全性を確保しながら慎重にやってもらいたい」とも注文した。

 満田誉副知事は、オフサイトセンターで開いた牧野聖修経済産業副大臣や時岡忍町長との会合で「関西地域の企業活動、医療や福祉、生活のため供給地としての役割を果たすことができる」と語った。

 ■改善

 関電管内で今夏予想される電力不足は、猛暑だった10年夏比で14・9%(445万キロワット)。大飯3号機(出力118万キロワット)のフル稼働により、夜間にくみ上げた水で発電する揚水発電の53万キロワットを確保でき、需給は計171万キロワット改善する。

 4号機(出力118万キロワット)は最短で18日に起動し、作業が順調に進めば25日にフル稼働する。需給ギャップはほぼ解消される見通しとなる。

 計画停電のリスクが遠のくことなどから、再稼働に強く反対してきた関西圏の首長からも「おおい町の皆さんに感謝しなければならない」(橋下徹大阪市長)など感謝の言葉が聞こえてくる。牧野副大臣は記者団に「行き詰まっていたエネルギー政策が一歩前に前進した」と語る一方、4号機の再稼働まで引き続き監視は緩めない構えだ。

 ■綱渡り

 電力需給の改善に向け関電は、火力発電所の定期検査を先送りして急場をしのいできた。6月末には長期停止中の海南発電所2号機(和歌山県、出力45万キロワット)の試験運転を始め、供給力を上積みした。

 ただ、大飯3号機が臨界に達した2日には姫路第2発電所4号機(兵庫県、出力45万キロワット)が配管からの蒸気漏れで運転を停止。トラブルの多い“火力頼み”のもろさを露呈した。

 9日、再稼働を受け八木誠社長はコメントを出し「広域的な停電や計画停電を回避し、電力の安全・安定供給ができるよう、引き続き供給力確保に全力を尽くす」とあらためて決意を示した。


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