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大飯原発起動、地元住民は冷静受け止め 安全徹底し迅速情報を

  • 2012年7月2日
  • 12:57
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福島第1原発事故後、全国の原発で初めて再稼働した大飯原発3号機(手前から3基目)。地元からは理解を示す声、不安や脱原発への期待など複雑な思いが聞かれた=1日、福井県おおい町(本社ヘリから撮影)
福島第1原発事故後、全国の原発で初めて再稼働した大飯原発3号機(手前から3基目)。地元からは理解を示す声、不安や脱原発への期待など複雑な思いが聞かれた=1日、福井県おおい町(本社ヘリから撮影)

 関西電力大飯原発3号機(福井県おおい町)が起動した2012年7月1日、地元おおい町民からは、安全対策の徹底や迅速な情報公開などを前提に、再稼働に理解を示す冷静な受け止め方が多く聞かれた。ただ、万一の事故への不安、将来的な脱原発への期待を同時に口にする人もおり、その思いは複雑だ。再稼働決定後、町内で反原発派の抗議活動が連日展開されてきたことに、「もう終わりにして」「迷惑だ」とうんざりした表情を浮かべる町民もいた。

 大飯原発の足元、大島地区で遊漁船を営む川口清一さん(61)は「これまで30年超運転して大きな事故はなかった。今後も事故なくやってくれればいい。ただ、地震や津波だけでなく、何が事故につながるか分からない。安全には安全を重ねてほしい」と関電に要望した。東京電力福島第1原発事故を見て、過酷事故が万が一起きた際の不安は残るとし「船やヘリなどを使った確実な避難方法や防災道路を早く整備してほしい」と国や県に対策を求めた。

 同町本郷の50代主婦は「末代のことを考えると、できる限り危険なものはいらないが、病院などでは電気で命をつないでいる人たちがいる。暫定的措置として再稼働は必要」と複雑な心境を明かした。その上で「迅速な情報公開と、安全第一だけは守ってほしい」と関電に求めた。

 一方、農業の70代女性は「原発の怖さはみんな福島事故で思い知ったはず。町民全員が安心して暮らせるように、自然エネルギーに変えていくべきだ」として再稼働反対を訴えた。

 政府が6月16日に大飯3、4号機の再稼働を正式決定して以降、町内には全国から反原発派が集結した。抗議活動を繰り広げ、町民にとっては“非日常”の光景が続いた。町中心部の町総合運動公園では反対派が「再稼働反対」などと書いた横断幕を掲げ、テントをずらりと並べて生活。週末になると数百人規模で、音楽ライブやデモ行進などを行った。

 約40年前、大飯原発誘致に反対する住民組織「大飯町住みよい町造りの会」副会長だった同町野尻の桑田宗典さん(88)は一連の反対活動について「40年前の住民主体の反対活動とは全く違う」と指摘する。「当時は町民が県外の原発視察など、町の将来を総合的に考えて活動を続けた」と振り返った。その上で「一時的に大勢で集まり、感情的な行動を起こすことは本当の反対ではない」と指摘した。

 大飯原発から約1キロ先の漁村に住む民宿業の60代女性によると、30日から同原発前で繰り広げられた抗議活動の音は、夜通し漁村まで届いた。

 また、反原発団体が大飯原発につながる道路を封鎖したため、原発敷地内のPR施設に車を止めていた県外の観光客11人が立ち往生。同日深夜、関電社員に付き添われ、11人が歩いて民宿に泊まりに来たという。この女性は「住民を含め、他人に迷惑をかけないで。もっと冷静になって行動してほしい」と訴えた。


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