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関西電力筆頭株主が脱原発を提案 株主総会で方針転換迫る

  • 2012年6月27日
  • 12:46
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 大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働が目前に迫る中、2012年6月27日開かれた関西電力の株主総会では、筆頭株主の大阪市が「脱原発」を盛り込んだ定款変更を京都、神戸両市と共同で提案。否決はされたが、賛同票は昨年を大きく上回り、原発への不安、不信が増幅している現状が浮き彫りとなった。関電は電力9社の中で原子力の比率が最も高い上、運転30年以上の古い原発が11基中7基を占める。国は原発の依存度を下げる方向で検討を進めており、関電も見直しを迫られる可能性は高い。

 国内の原発は5月5日に定期検査入りした北海道電力泊3号機を最後に全50基が停止。福井県内では2月下旬以降、関電11基と日本原電2基の計13基が全て止まっている。大飯3号機の起動を1日に予定するが、株主総会は「稼働原発ゼロ」の状態で迎えた。

 「関電はこのままではつぶれてしまうと危惧している。今がまさに時代の転換。エネルギー供給体制の転換なんです」。総会に出席した大阪市の橋下徹市長は関電に方針転換を迫った。門川大作京都市長、矢田立郎神戸市長も「原発の依存度を引き下げ、代替電源を確保するよう強く求める」などと発言した。

 一般の株主からも「安全神話から一歩も出ていない」「第2、第3のフクシマをつくるな」といった声が上がり、原子力事業からの撤退や大飯3、4号機の再稼働反対を訴えた。

 重大な事故が起きれば国内外の原発に大きな影響を及ぼすため、原子力事業者は「世界中が同じ船に乗っている」(豊松秀己関電副社長)状態ともいえるが、関電は原発への依存度が約5割と突出して高く、電力の安定供給という面では他社に比べ潜在的なリスクが大きい。ある株主は「関電はどの電力会社より不安定な状況にある。原発依存の経営からの脱却を求める」と指摘した。

 ただ、八木誠社長は「どの電源にも長所と課題がある。課題を解決しながら長所を生かしてくようなエネルギーミックスを考える必要がある」と述べるにとどまり、原子力の比率は維持する姿勢をにじませた。

 政府は8月をめどにエネルギー基本計画を見直す方針。2030年の原発比率を現行計画の53%から0~25%の間で下方修正する方向だ。運転期間を原則40年に制限する規制強化も検討されている。

 関電の原発では、美浜1号機(福井県美浜町)が41年を超え、美浜2号機は7月25日に丸40年となる。ほかにも3基が35年を超えている。将来の原発比率を低く抑え、新増設が難しい形で決着した場合、関電はいや応なく“廃炉時代”に突入する。福井県、特に嶺南地域の将来像に大きな影響を与えるのは必至だ。

 吉田伊三郎県議(若狭町)は、30年以降も原発を一定程度維持すべきだとした上で「古い原発より新しい原発の方が安全性が格段に高く、住民としては安心」と指摘。美浜原発のリプレース(置き換え)を求める地元の声を代弁する。

 だが、美浜1号機の後継機設置に向けた関電の自主調査は中断したまま。政府も新増設には厳しい姿勢を崩していない。

 福島事故をきっかけに原発問題を考えるようになったという京都市の会社員女性(38)は、株主総会の会場前で脱原発の横断幕を掲げ、こう語った。「何が危険で何が安全か分からない状況で再稼働すべきではない。もちろん、新たな原発を造っていいはずがない」


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