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見えぬ高速増殖炉の行方 「もんじゅ」漂流・ナトリウム漏れ事故16年(上)

  • 2011年12月7日
  • 15:53
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 1995年に起きたナトリウム漏れ事故から8日で丸16年となる日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の行方が再び見えなくなっている。

 「もんじゅを用いた高速増殖炉の研究開発の存続の是非を含め、従来の体制・計画を抜本的に見直し、再検証を行い、国民の徹底した納得を得られる結論を得るべき」。11月20日に行われた政府の提言型政策仕分けではこう提言された。

 衆院決算行政監視委員会の国会版事業仕分けでも「開発見直し」を求められた。会計検査院は多額の事業費に厳しい目を向けている。

 昨年5月、14年5カ月ぶりに運転を再開したものの、約3カ月後には原子炉容器内に炉内中継装置が落下。そして東京電力福島第1原発事故が起きた。原発、エネルギー政策全体が見直しを迫られる中、もんじゅは象徴的な存在として必要性や研究開発の意義が問われている。

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 原子力機構は炉内中継装置の回収で大きくもたついた。同装置をようやく引き抜いたのは今年6月。性能試験(試運転)の第2段階に当たる40%出力確認試験を年度内に始める計画だったが、この時点で事実上、困難になっていた。炉上部で進めていた復旧作業を終えたのは11月だ。

 落下により原子炉内に影響はあったのか、コンピューターで構造解析するなどして今後調べるという。

 ただ、ナトリウムを抜き取って炉内の損傷を直接調べる場合、原子力機構は170億円の経費がかかるとしている。炉内を空にすることは設計上想定していないため、今のところ予定はないが、実施すれば期間は年単位になるとの見方だ。

 敦賀市では3日、もんじゅの廃炉を訴える全国集会が開かれ、昨年の2倍近い1300人(主催者発表)が集まった。原発反対県民会議の小木曽美和子事務局長は「わずかのナトリウムが漏れただけで16年間も運転できない状態。何の役にも立っていない」と批判した。

 11月、もんじゅを視察した細野豪志原発事故担当相は「一つの曲がり角に来ている」と語った。抜本的見直しの結論を出すめどは来年夏。エネルギー政策全体を見直す中で方向付けるとするが、「廃炉」も選択肢として排除しない考えだ。


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