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「搬出促進割」で県外貯蔵促進へ 福井県会、核燃料税で見直し条例案

  • 2016年6月4日
  • 10:52
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 福井県は3日開会した定例県会で、県内の全原発内にたまる使用済み燃料に課税し、県外搬出を促す新たな税制「搬出促進割」を盛り込んだ核燃料税見直しの条例案を提案した。今議会で可決されれば総務相の同意後、11月から施行する。事業者の使用済み燃料の保管が続けば年約30億円の税収となるが、政策的な税制として、県が求める中間貯蔵施設の県外立地や早期の県外搬出に効果を発揮するかが注目される。

 廃炉を含めた県内の商業用原発13基の貯蔵プールにたまる使用済み燃料は3680トン(昨年9月末時点)。貯蔵プールの許容量の6〜7割が埋まり、県内貯蔵量は全国の4分の1を占める。受け入れ先となる青森県の再処理工場は操業が見通せず、行き場がない状態が続いている。

 関西電力は昨年11月、県の求めに応じて、2020年ごろに県外に中間貯蔵施設の立地地点を確定し、30年ごろに操業を開始する工程を示した推進計画を公表した。だが立地場所のめどはなく、具体化する動きも見えない。

 「“負荷”を掛けなければ(事業者は)県外搬出を真剣に考えない」。県幹部は、搬出促進割を考え出した理由を明かす。関電と日本原電は1998年、中間貯蔵施設を2010年までに建設する工程を県に示したが、約束を破った過去があるからだ。

 県は「県内貯蔵を常態化させないための政策税制」(西川知事)の検討を重ねた。参考にしたのは、新潟県柏崎市などの保管税と、青森県と茨城県が再処理事業者に課す税率だ。保管税は使用済み燃料の重量1キロ当たり年約500円、青森県などの税率は年1300〜1500円となっている。

 「本来なら1500円以上にしないと(再処理工場などへの)搬出を促すことにならないとの思いはあったが、事業者の負担を考慮した」と県幹部。結局1キロ当たり年千円と、保管税より単価を高く設定し、搬出が可能となる貯蔵5年超のものを対象にした。

 事業者が県外に搬出した分は課税対象から外れるため、早期に持ち出せば税負担は軽くなる。ただ、搬出促進割が県の求める中間貯蔵施設の県外立地をどこまで後押しするかは未知数だ。

 西川知事は1日の定例記者会見で、搬出促進割について「再処理を進める国の原子力政策に合致する税制で、事業者の努力や政府の責任を促すもの。もちろん税制だけでなく、県外搬出のためには働き掛けなども行う必要がある」と述べた。

 関電は「収益を生まない事業への課税であり、条例案は大変厳しいものと受け止めている」としつつ「核燃料税は立地地域の安全安心の確保や共生のために有益だと認識している」とコメント。近く県会へ意見書を提出するとした。


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