福井と沖縄、原発と基地のニュースサイト

福島の廃炉作業、サミット中休止 「政府に配慮では」との指摘も

  • 2016年5月23日
  • 09:33
  • Twitterでシェア0
  • Facebookでシェア0
  • Google+でシェア0
  • 0

 東京電力は主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)の開催期間中、福島第1原発での廃炉作業を休止する。不審者の侵入やトラブルを念頭に「作業が少なければ異変に気付きやすい」と休止の理由を説明しているが、汚染水漏えいなどで政府に恥をかかせるわけにはいかないという配慮があるのでは、との見方も出ている。

 第1原発では現在、1日当たり約6千人が作業に当たる。東電によると、サミット開催前日の25日から最終日の27日までの間、汚染水処理やパトロールなどは継続するが、原子炉建屋付近での大型クレーンを使った作業や汚染水保管タンクの建設など大部分の作業は停止させる。

 東電の白井功原子力・立地本部長代理は「国からの要請があったわけではなく、自主的な判断」とした上で「いろいろな人が作業していると、異常があった時に特定しにくくなる」と説明する。

 こうした対応に経済産業省のある幹部は「妥当な判断だ。何が起こるか分からない。念のための措置で違和感はない」と評価。別の幹部も「今回の休止で廃炉工程に与える影響は最小限だろう」とみる。

 一方、サミットのために廃炉作業を止めることに疑問の声も上がる。

 原子力資料情報室の松久保肇研究員は「もし第1原発で何かが起きた時にまず影響を受けるのは周辺住民。はるか遠くのサミットのために休止するようなリスクがあるのであれば、そもそも作業自体を見直すべきだ」と指摘する。

 元原発技術者で原子力コンサルタントの佐藤暁氏は「もし構内のどこかで汚染水が漏れれば報道される。『国の大きな催事に水を差すようなことがあれば責任は重大』と、東電が気を使ったのではないか」との見方。

 事故発生から5年、第1原発では使用済み核燃料プール内の燃料が持つ熱量も大幅に下がるなど潜在的なリスクが大幅に低くなっていることから、佐藤氏は「完全に政治的な配慮でしょう」とみている。


基地 from 沖縄 カテゴリーニュース

原発 from 福井 カテゴリーニュース

原発 from 福井 カテゴリーニュース

基地 from 沖縄 カテゴリーニュース