福井と沖縄、原発と基地のニュースサイト

核燃料税見直しで「搬出促進割」 年30億円、福井県が方針

  • 2016年5月19日
  • 09:05
  • Twitterでシェア0
  • Facebookでシェア0
  • Google+でシェア
  • 0

 福井県は、11月に県条例の更新時期を迎える核燃料税の見直しで、県内の全原発にたまる使用済み燃料の県外搬出を促す「搬出促進割」を新たに導入する方針を固めたことが18日分かった。原発内の貯蔵プールで5年を超えて冷却された使用済み燃料が対象で、現時点での課税額は年約30億円となる見通し。

 原発が運転停止していても、一定の税収が見込める仕組みがさらに加わることになる。廃炉作業に入る原発にも課税する方針で、従来の運転中心の税体系から廃炉原発も含めて一体的に課税する税制に変える。

 全国では使用済み燃料の保管に課税している立地自治体はあるが、搬出を促す政策的な税制は初めて。保管税は貯蔵プールにある全量に掛けるが、搬出促進割は使用済み燃料が冷やされ搬出が可能となる5年超のものを対象としているのが特徴。使用済み燃料のうち8割ほどになるという。

 県内15基が課税対象で、廃炉が決まった関西電力美浜原発1、2号機(美浜町)、日本原電敦賀1号機(敦賀市)や、日本原子力研究開発機構の高速増殖炉もんじゅ(敦賀市)、廃炉作業中の新型転換炉ふげん(同)も含む。税率は使用済み燃料内にある放射性物質の重量1キロ当たり1千円となる見込み。

 使用済み燃料をめぐり、西川一誠知事は「福井県は発電は引き受けてきたが、使用済み燃料の貯蔵まで引き受ける義務はない」とし、事業者に対して中間貯蔵施設の県外立地を求めている。搬出促進割は県内貯蔵を常態化させない狙いで、事業者が早期に県外に持ち出せば税負担も減る。

 また、運転停止中でも原子炉の熱出力に応じて課税する「出力割」について、廃炉作業中の原発にも半額に減らして課税を続ける方針。現条例では廃止措置計画の認可後はゼロとなる規定だった。廃炉作業中も安全対策費や立地地域の産業転換などの財政需要があるためで、廃炉原発への課税は全国初。

 現条例は出力割で年60億9千万円の税収がある。このうち廃炉が決まった美浜1、2号機などの3基は年6億円超とみられ、新条例では3億円超が確保される見通し。新たに、ふげんにも適用する。

 廃炉4基を踏まえた出力割と搬出促進割の合計額は、使用済み燃料の搬出がなければ年88億7千万円となる。原発が停止していても、現条例より当面税収が増えそうだ。

 このほか、原子炉に装荷した核燃料の価格に課税する「価格割(価額割)」も継続する予定で、原発が稼働すればさらに税収が上積みされる。

 新税制を盛り込んだ条例案は6月3日に開会する6月定例県議会で提案する方針。可決されれば総務相と協議し、同意を得て11月10日に施行する。


基地 from 沖縄 カテゴリーニュース

原発 from 福井 カテゴリーニュース

原発 from 福井 カテゴリーニュース

基地 from 沖縄 カテゴリーニュース