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棄却判決、胸なで下ろす電力会社 川内原発、政府、争点化を警戒

  • 2016年4月7日
  • 10:39
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再稼働差し止めを求めた即時抗告が棄却された、九州電力川内原発1号機(左)と2号機=6日、鹿児島県薩摩川内市
再稼働差し止めを求めた即時抗告が棄却された、九州電力川内原発1号機(左)と2号機=6日、鹿児島県薩摩川内市

 九州電力川内(せんだい)原発1、2号機(鹿児島県)の運転差し止めを求めた周辺住民の申し立てを福岡高裁宮崎支部が退けた。3月に大津地裁が関西電力高浜原発3、4号機を巡って出した仮処分決定とは逆の判断。差し止め決定の連鎖が避けられたことに、電力会社や政府関係者はひとまず胸をなで下ろす。

 ●原発ゼロは回避

 判断を分けたのは、原発に絶対的な安全性が必要かどうかと、電力会社にどこまでの取り組みを求めるかという点だ。6日の宮崎支部が、できる限り安全性を高めるよう求めた大津地裁の決定を踏襲した場合、他の原発の再稼働が極めて困難になる可能性もあった。

 この日の決定後、九電関係者は「再び原発ゼロの状態になることだけは、何としても避けたかった」と、安堵(あんど)の表情を見せた。

 九電は宮崎支社で開いた記者会見で、地域共生本部の金田薫司事業法務グループ長が「当社の主張を認める妥当な決定。今後も(原発の)安全性向上の取り組みを進め、安全確保に万全を期したい」と胸を張ったが、大津地裁と判断が分かれたことには「司法判断なのでコメントは差し控える」と言及を避けた。

 ●当事者ではない

 一方、大津地裁の決定で稼働中の高浜3号機を停止させる事態になった関電は「今回の決定も踏まえ、当社の原発の安全性が確保されていることを裁判所に理解いただけるよう、主張、立証していく」とコメントした。

 大津地裁に決定の異議を申し立てた関電は、弁護士を8人から11人に増強し、5月10日の第1回審尋に臨む方針だ。

 電力会社を所管する経済産業省の幹部は「まっとうな判断」と、宮崎支部の決定を評価したが、その表情は複雑だ。

 「最高裁ならまだしも、下級審の仮処分でエネルギー政策が左右されることが続くのはいかがなものか」と、運転差し止めを求める訴訟や仮処分申し立てが相次ぐことへの違和感を示す。

 与党内には、夏の参院選や衆参同日選の可能性をにらみ、原発が争点化することに警戒感があり、自民党関係者は「議論をしないことが最善だ」と、平静を装う。

 6日の記者会見で決定の受け止めを問われた菅義偉官房長官は「国は本件の当事者ではない」と、コメントを避けた。


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