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廃炉工程申請、解体ごみ県外険し 処分場確保、福井県が要請

  • 2016年2月13日
  • 08:48
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 関西電力と日本原電は12日、福井県の美浜原発1、2号機と敦賀1号機の廃止措置計画を申請した。両社が廃炉作業を工程通りに進めるには、原発内に貯蔵する使用済み燃料の搬出と、解体で出る放射性廃棄物の処分が鍵を握る。ただ、燃料の搬出先は不透明な状況で、廃棄物の処分場は未定のまま。県はいずれも「県外に搬出、処分を」と求めており、工程の見通しは険しい。

 ■「引き受け義務ない」

 「福井県は、発電は引き受けてきたが、放射性廃棄物の処分まで引き受ける義務はない。県外で対応すべきだ」

 両社が廃止措置計画を申請した12日、事前連絡で福井県庁を訪れた両社幹部に対し、県の櫻本宏安全環境部長はこう強調した。放射性廃棄物は全国共通の課題とし、事業者間の協力で県外での処分場確保を急ぐよう求めた。

 廃炉作業で出る放射性物質に汚染された「低レベル放射性廃棄物」は、汚染濃度が高い順に「L1」から「L3」の3段階に区分され、埋設処分する地下の深さなどが変わる。

 両社は計画の中で推定の発生量を示したものの、処分に関しては「廃炉作業の終了までに廃棄施設に廃棄する」と記載しただけ。炉内構造物や制御棒など高線量のL1については、まだ規制委が基準を策定している段階だ。

 低レベル廃棄物の中で大量に出てくるのが、廃コンクリートなどのL3。廃炉作業が先行する原電東海原発(茨城県)では、原電が敷地内に埋めて処分する事業許可を国に申請し、立地の東海村長も1月に容認した。

 ただ、福井県はL3も含めて県外処分を求めており、処分場の立地選定は困難を極めそうだ。敷地外への搬出方法など課題は山積している。

 ■再処理工場“稼働頼み”

 使用済み燃料の搬出が遅れれば、廃炉工程の遅れに直結する。

 美浜の2基の使用済み燃料は現在、1〜3号機の貯蔵プールに計741体を保管。工程では第2段階となる2022年度から35年度までの14年間に、3号機プールか県外の中間貯蔵施設、青森県六ケ所村の再処理工場に輸送する。

 敦賀1号機の使用済み燃料は、工程の第1段階が終わる24年度までに搬出する。現在、1、2号機のプールに計756体を保管しており、原電は1号機に貯蔵する燃料を2号機の空きスペースに移した後、再処理工場に輸送する方針だ。

 ただ、再処理工場を運営する日本原燃の受け入れ容量は既にほぼ満杯。工場自体の完成も延期を繰り返し、先行きは見通せない。関電が30年ごろに県外立地を計画する中間貯蔵施設も全くめどは立っていない。

 現時点で具体的な搬出先として見えているのは、美浜3号機と敦賀2号機のプールだけだが、すべてを貯蔵するスペースはない。仮に美浜3号機が再稼働すれば容量がさらに逼迫(ひっぱく)する。実際は再処理工場の“稼働頼み”という状況だ。

 県は今月10日に結んだ廃炉協定の中に、使用済み燃料対策を盛り込まなかった。「国が事業者の計画を進ちょく管理し具体化するべきもの」(県廃炉・新電源対策室)との考えからだが、協定に基づく事業者の報告で監視していく方針。櫻本部長はこの日、両社幹部に対し「早期に県外搬出してもらうことが必要」と念を押した。


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